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「物流」におけるコストと品質 [part3] 物流品質の分類と対策

船井総研ロジ株式会社 コンサルティング事業部 部長 渡辺庸介氏

当コラムでは物流専門のコンサルティングサービスを提供している船井総研ロジ株式会社の視点で「物流品質」を向上する効果の高い取り組みを紹介させていただきます。第1回、第2回と物流品質の向上策を取り上げました。第3回目は『物流品質の分類と対策』をお伝えいたします。現場で発生する品質悪化原因を分類することでその対策が絞られます。読者の皆様の現場を客観的に見て、その対策を検討してみてください。

品質課題を2つに分類する

ハインリッヒの法則を示す図。重大事故1に対して軽微な事故29、潜在的な品質低下現象300が発生する三角形の図

物流現場では様々な品質課題が発生しています。それは事故やクレームとして顕在化したものから、物流現場の中で発見・是正されて担当者で処理されているもの、少しの差で表面化しなかった潜在的な物まで発生していると考えられます。ハインリッヒの法則では顕在化する重大事故1つに対して、「29の軽微な事故」と「300の潜在的な品質低下現象」が発生しているとしています。

ではその問題を分類することで客観的に検証してみましょう。先ずは品質低下の原因は、『労働環境に起因するもの』『人に起因するもの』の2つに分類することができます。品質課題をまずはその2つのどちらに起因するものかを分類してください。

『労働環境に起因するもの』の対策

物流品質の分類と対策を示す図。労働環境起因と人起因の2分類および各対策の概要
  • ❶ 潜在的な労働環境問題 ⇒(対策)KY活動など現場で発生した事象の把握
  • ❷ 顕在化された労働環境問題 ⇒(対策)5S活動による現場表示による注意喚起

『人に起因するもの』の対策

  • ❶ 違反 ⇒(対策)違反者の発見、違反に対する意識改善、標準作業徹底の指導
  • ❷ 不器用 ⇒(対策)作業手順の見直しによる簡易化、訓練
  • ❸ 不注意 ⇒(対策)作業手順の見直しによる品質課題の排除、注意喚起
  • ❹ 錯覚 ⇒(対策)表示による注意喚起、標準作業手順における確認動作見直し
  • ❺ スリップ ⇒(対策)作業手順の見直しによる品質課題の排除、注意喚起

※KY活動:過去の経験などを基に危険の発生する可能性のあるポイントを予め把握して、共有することで事故発生の抑制につなげる活動(危険予知活動)
※5S活動:仕事場を「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」の視点で見直すことで、正常と異常を見分けることができる職場を作る活動。

まとめ

「人はミスするもの」ということは大前提です。特に「スリップ」のように考えていることと別の動作を起こすこともあり、ミスをゼロにすることは困難を極めます。ただ、物流現場で起こる品質課題を分類して、それぞれに効果的な対策を打つことでミスを逓減することは可能です。

上記に加え、品質を向上するために効果的な活動が「KPI(key performance indicator)重要業績評価指標」「SLA(Service Level Agreement)サービスレベルについての合意書」の導入です。品質とそれを作る活動過程を数値化することで、取り組みに対しての目標設定と評価が可能になります。対策検討と合わせて取り組んでください。

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著者プロフィール

著者:渡辺 庸介(船井総研ロジ株式会社)

船井総研ロジ株式会社 ライン統括本部 コンサルティング事業部 部長。500社を超える顧客とのお取引で培ってきたロジスティクス・コンサルティングの専門性と実行力をもとに、顧客の物流・ロジスティクスのサポートを行う。物流コンサルタント・情報システム事業・3PL・専門商社の4つの機能を持ち、物流品質改善・コストダウン・現場改善など幅広いコンサルティングに従事。

監修者 輸送品質.COM

森松産業株式会社

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