輸送品質.COMの取り扱い商品のなかでも、根強い人気を誇る、包装材(緩衝材)「インスタパッククイックRT」(以下、インスタパック)。その名のごとく「すばやく、ぱぱっと包装材ができるんだろうなぁ」なんて、使う前は高を括っていた筆者。しかしこの商品、初めて使う場合には“ちょっとしたコツ”が必要だったのです。
今回はインスタパック初体験の筆者が、奮闘しながら包装材を完成させるまでの一部始終をお届けします。
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保管に困らないコンパクトサイズ
開封前のインスタパックは、手のひらに乗るほどコンパクトに折りたたまれた状態です。これなら、在庫の保管に場所をとることがなさそう。
サイズは全部で4種類。なかに入れる荷物がしっかり固定されるように、サイズ違いの複数のインスタパックを組み合わせて使用するのがおすすめです。
今回は、底に#20、上に#10のインスタパックを使って、荷物(花瓶)を保護することにしました。
製品の使い方:開封~混合~成形
袋から取り出して本体を広げてみると、いちばん下に、A液の領域には“A”の文字が、B液の領域には“B”の文字がそれぞれ大きく表記されています。
※上部に排気口があります。触れないようにご注意ください。
躊躇なく押すことが大事!A液の開封
はじめにちょっとしたコツが必要なのは、「ぱんっ」と音が鳴るまで“A”を押す作業。
どうやらこの音は、内側のシールが開く音らしく、このシールが開かない限り、A液とB液が混ざり合うことはありません。ただ、ある程度しっかり力を込めないと、開封音がなかなか鳴らない…。遠慮せず、躊躇なく押すことが大事だと実感しました。
初心者には一苦労!?A液とB液の混合
勢いよく“A”を押して、無事に音が鳴ったら、次は“A”と“B”を交互に押して2種の液体を混合させます。
こちらの作業にも、ちょっとしたコツ、というか、ちょっとした心構えが必要です。
付属の説明書を読むと「交互に10から20回押して、A液とB液を混合します」とあるため、心のなかでカウントしながら、一生懸命押していきます。
(18、19、20・・・あれ、なんの反応もないな・・・28、29、30・・・やっぱりなんの反応もないな・・・40、44、45・・・ぱぁん!!!)
そのときは、突然やってきます。
結果、2つの液が混合するまでに40回以上押すこととなりました。
ただし、腕力の強い別のスタッフが試したところ、もっと少ない回数で混合できていました。
はじめて使用する際(または筆者のように腕力に自信のない方)は説明書の回数よりも、時間がかかる可能性があるということを認識しておくとよさそうです。
※混合する際に「握る・搾る・ねじる」の行為は危険なのでやめてください。
荷物の形に成形する
ぱぁん!と音がすると、A液とB液の混合液が本体のなかで広がり、発泡が開始します。
説明書には「箱の中に発泡体の膨らみ始めたバッグ(※)をすばやく置きます。」とありますが、なかの液体は思ったよりも硬め。 ※バッグ…本体のこと。
そのままにしておくと、画像のように混合液が偏ったまま膨らんでしまう場合があるため、発泡がはじまると同時に、急いで液体を伸ばす方が、初心者には使いやすいかもしれません。
液体が膨らみはじめると発熱するのですが、これが「結構熱い」です。一度テストのときに素手で扱ってみたのですが、「あつっ!」と反射的に手を引っ込めてしまうほどの熱さ。肌の弱い方は低温やけどに注意し、取り扱いの際は軍手など手袋の着用をおすすめします。
1分程度で固まってしまうため、すばやく成形しなければならず、インスタパック初心者の筆者は終始あわあわ。「インスタパッククイックの“クイック”ってこういう意味だったの…?」と心の中でそっと呟きながら、完全に固まってしまう前にダンボールに急いで詰め込みます。
ふたを閉じて、軽く押すこと数十秒…
ついに完成…!
ちゃんと荷物(花瓶)のフォルムにかたどられています。
成形が完了したインスタパックを触ってみると、しっかりとした硬さは保持しつつも、押してみると高い弾力性があります。荷物を守る強さとしなやかさを兼ね備えており、荷物の保護でおなじみの発泡スチロールよりも、衝撃から荷物を守ってくれそう。
今回は花瓶を固定させるため、底に#20のインスタパックを敷いています。
こちらもしっかり花瓶の形に成形できました。手で箱を揺らしてみても、動く気配はありません。これなら輸送中に振動や衝撃が起きても、効果が期待できそうです。
インスタパック初体験だったため、慌ててしまう場面もありましたが、何回もやっていくうちにだんだんコツをつかみ、より荷物にフィットする包装材に仕上げることができました。いったんコツをつかんでしまえば、その名のとおり、すばやく、そして簡単に、荷物を強固に保護する包装材を作ることができます。
ちなみに、インスタパック上級者になると、A液とB液が混ざった段階で本体を下に向け、さっと一振りし、そのまま箱に詰めるだけで包装材のできあがり…なんていう高度なテクニックを実践される方もいるそうです。ただ、筆者も試したところ、少々難易度が高め。はじめのうちは、混合液を手で伸ばしたほうが確実でしょう。
輸送品質.COMでは、美術品や高級家具を輸出するときや、レンタル機器を発送するときなど、様々な業界のお客様にインスタパックをご利用いただいております。
当サイトでは、10個セットでご購入いただくことも可能です。すぐに、そして簡単に、誰でも実践できる破損トラブル対策として、ぜひ一度使ってみてはいかがですか?
はじめてインスタパッククイックRTを使う場合のポイント
★A液とB液は躊躇なく思い切り押す
★発泡時は発熱するので手袋の着用がおすすめ
★液体をまんべんなく伸ばしてから、すばやく荷物に入れる