輸送中の破損原因1位は”衝撃”|荷主175社の実態調査から見えた対策のポイント 輸送中の破損原因1位は"衝撃"|荷主175社の実態調査から見えた対策のポイント|輸送品質.COM

輸送中の破損原因1位は”衝撃”|荷主175社の実態調査から見えた対策のポイント

2026 5/25
輸送中の破損原因1位は"衝撃"|荷主175社の実態調査から見えた対策のポイント
パレット上の段ボール箱と破損した包装材を背景に「輸送中の破損トラブルの原因第一位は?」という見出しを配置し、輸送中の破損要因に注意を促すヒーロー画像

輸送中の破損原因1位は”衝撃”|荷主175社の実態調査から見えた対策のポイント

輸送中の破損トラブルの多くは「衝撃」が原因です。

本記事では、荷主企業へのアンケート結果をもとに、破損の主な原因と「見える化」「注意喚起」という有効な対策軸を整理します。

輸送中の破損トラブルでお悩みの方も多いのではないでしょうか。

  • せっかく作った製品を届けたのにクレームが来てしまった
  • 輸送中に製品が破損してしまった
  • どの工程で問題が起きたのかわからない

また、他社がどのような原因で破損トラブルが起き、それに対してどんな対策を取っているのかも気になるところです。

そこで今回、荷主企業約175社を対象に『輸送破損事故の実態調査』を実施しました。普段は見えにくい「輸送中のトラブル」の実態を整理しています。

本記事では、その調査結果をもとに、ポイントを絞って解説していきます。

【アンケート質問】

  • Q1:どのような事故の原因がありましたか?
  • Q2:どんな場所や状況で破損事故が起こりましたか?
  • Q3:どのような事故の種類が起こりましたか?
  • Q4:責任の所在はどこにありましたか?
  • Q5:どのような対策を取っていますか?

それでは、実際の回答を見ていきましょう。(詳しい資料はこちら

関連記事から広げて理解したい方へ

本記事は、輸送品質に関するコラム群の一部です。破損原因の背景や輸送プロセス全体を体系的に把握したい方は、以下の親記事もあわせてご覧ください。

輸送中の破損トラブルの原因で最も多いのは何か?

アンケート結果によると、破損トラブルの原因1位は「落下」で68.5%を占め、上位7項目のうち6項目が「衝撃」に起因するものでした。

まずは、Q1についてです。

Q1:どのような『事故の原因』がありましたか?(複数回答可)

輸送中の事故原因についての回答割合を横棒グラフで示す図

【回答】

  • 1位:落下
  • 2位:振動
  • 3位:フォーク付きあて
  • 4位:転倒
  • 5位:荷崩れ
  • 6位:水濡れ(汚れ、カビ、錆び)
  • 7位:衝突

ここで注目すべき点は、68.5%の割合を占める1位の落下を始めとして、輸送中の破損トラブルの原因が、圧倒的に「衝撃」によるものだということです。

上位7位のうち、6位の水濡れ以外は、全てなんらかの「衝撃」が加わったことによる破損トラブルと言えます。

もちろん、業種によって事故の原因に多少の違いがあると考えられます。

ただ、この結果を見る限り、破損トラブルを防止するために、まずは「衝撃対策」を行っていくことが有効だと言えそうです。

破損事故が起こりやすいのは「人が介する状況」

続いて、『場所や状況』について、

Q2:どんな『場所や状況』で破損事故が起こりましたか?(複数回答可)

破損事故が起こった場所や状況の回答割合を横棒グラフで示す図

【回答】

  • 1位:積み込み作業時
  • 2位:積み下ろし作業時
  • 3位:海外
  • 4位:輸送中(一般道)
  • 5位:輸送中(高速道路)
  • 6位:国内
  • 7位:荷役中

ここでのポイントは、まず、人の手を介したときの方が、トラックやコンテナでの移動の時よりも破損リスクが高いということです。

実際、人が介する場面(積込・積み下ろし・荷役時・中継ターミナルと回答した人)の合計は、輸送中(一般道・高速道・航空便・船便と回答した人)よりも多いことが分かりました。

また、『海外』の方が『国内』よりも多いということも分かりました。

さらに、その他と回答された方に、フリー解答欄でその詳細をお聞きしました。

その中には、「出荷後どこで発生しているか不明確」「どこで発生したか特定できず」「着荷時に事故が発覚したため特定できず」など、『どこで起きているのかわからない』という回答が大変目立ちました。

以上のことから、人が介在する作業の時に、荷扱い者に注意を払ってもらえるような仕組みを作ること、つまり、『注意喚起』させることが、破損対策として有効になりそうだということが言えそうです。

また、同じ製品であっても、海外向けの際には特に対策が必要になるということも言えますね。

破損個所の傾向からわかること

続いては事故の種類についてです。

Q3:どのような『事故の種類』が起こりましたか?(複数回答可)

破損事故の種類についての回答割合を横棒グラフで示す図

【回答】

  • 1位:外部破損(箱の潰れ、擦れ、へこみなど)
  • 2位:製品破損(外部破損:筐体の割れなど)
  • 3位:製品破損(内部破損:基盤の割れなど)
  • 4位:破損(割れ)
  • 5位:部品脱落(ネジの離脱など)
  • 6位:汚損(化粧箱のよごれなど)

最も多かったのは、外部破損でした。

Q1で「衝撃」が原因の事故が多く、Q2の回答で人が介する場面(積込・積み下ろし・荷役時・中継ターミナルと回答した人)が多かったことを考えると、当然の結果といえるかもしれません。

この結果からも、荷扱者にもっと注意喚起を促す必要があることがわかりました。

破損トラブルの責任所在、25%以上が「わからない」と回答

続いて『責任の所在』について、

Q4:『責任の所在』はどこにありましたか?(複数回答可)

破損トラブルの責任所在についての回答割合を横棒グラフで示す図

【回答】

  • 1位:物流企業(71%)
  • 2位:自社
  • 3位:客先
  • 4位:その他
  • 5位:分からない

輸送中についてのアンケートなので、1位が物流会社になるのは当たり前ですね。

ここで注目するべきところは、5位の「分からないという回答が26.7%もあった」ことです。これは、一番対策を行うべき荷扱い時の状況が、荷主企業にとって見えにくい、ブラックボックスになってしまっていると言えそうです。

このことから、物流過程の荷物を、いかに『見える化』させることができるかということが、キーワードの一つになってきそうです。

破損対策として効果が高いものは何か?

荷主企業が取っている対策の中で最も多かったのは「衝撃検知ツールの活用」で46%を占め、見える化と注意喚起の両面に効果があることが分かりました。

そしていよいよ最後の質問です。実は、これは私が最も聞きたかった質問です。「この回答を聞くためにアンケート調査を行った」といっても過言ではありません。

Q5:破損トラブルに対してどのような『対策』を取っていますか?(複数回答可)

破損トラブル対策(衝撃検知ツール・梱包強度見直しなど)に関するアンケート結果の表

【回答】

  • 1位:ショックウォッチ(衝撃検知シール)、その他の衝撃レコーダー(46%)
  • 2位:梱包強度の見直し(包装設計)(23%)
  • 3位:取扱注意を促す(15%)
  • 4位:教育・安全研修
  • 5位:緩衝材で補強
  • 6位:状況把握に努めた
  • 7位:安全備品の設置
  • 8位:物流会社の見直し

振動検知シールや衝撃レコーダーなど、何らかの形で衝撃を検知するツールを使っている荷主企業が最も多く、46%にもなりました。

確かに、Q1〜Q4までの結果を見れば、これは理にかなっていると言えそうです。衝撃を検知して、それを形に残すことができれば、衝撃を受けたという証拠となります。そしてその証拠が残るということで、荷扱者に注意を促すことが出来そうです。責任を問われるのは、誰でも避けたいところですからね。

まとめ:輸送中の破損対策のポイントは「見える化」と「注意喚起」

輸送中の破損トラブルを減らすためには、いかに荷物を衝撃から守るのかということが最優先にするべきことだということが分かりました。そして、そのためには、

という2点に絞るだけでも、破損トラブル対策として、大きな効果を上げることができそうです。ぜひ、このアンケート結果を活用していただいて、貴社の輸送品質向上に役立ててください。

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よくある質問(FAQ)

Q1. 輸送中の破損原因で最も多いのは何ですか?

荷主企業175社を対象とした調査では、1位が「落下」(68.5%)、2位が「振動」でした。上位7項目のうち6項目が何らかの「衝撃」に起因するものであり、まず衝撃対策に取り組むことが有効です。

Q2. 破損事故はどのタイミングで起きやすいですか?

「積み込み作業時」「積み下ろし作業時」など、人が介在する場面での発生が最も多い結果となっています。トラックやコンテナでの移動中よりも、人の手が加わるタイミングの方が破損リスクが高いことが分かっています。

Q3. ショックウォッチはどんな効果がありますか?

ショックウォッチは、一定以上の衝撃が加わると中心部が赤変する衝撃検知シールです。荷扱者への注意喚起と、衝撃が加わった事実の記録(証拠化)という2つの効果があります。導入企業への追跡調査では、93%が「満足している」と回答しています。

Q4. 責任の所在が「わからない」場合、どう対処すればいいですか?

調査では26.7%が「責任の所在がわからない」と回答しており、輸送中のブラックボックス化が課題です。振動・衝撃データロガー(G-MEN)を活用して輸送中の状態を記録することで、どの区間・タイミングで問題が発生したかを事後に確認できるようになります。

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