日本貨物航空株式会社が精密機器輸送の実態調査で“輸送品質の見える化”に成功!! 日本貨物航空株式会社が精密機器輸送の実態調査で“輸送品質の見える化”に成功!!│輸送品質.COM

日本貨物航空株式会社が精密機器輸送の実態調査で“輸送品質の見える化”に成功!!

2026 4/10
日本貨物航空株式会社が精密機器輸送の実態調査で“輸送品質の見える化”に成功!!

著者: 「輸送品質.com」 運営責任者/森松産業(株) 代表取締役 森松 長照

日本貨物航空株式会社が精密機器輸送の実態調査で“輸送品質の見える化”に成功!!

日本貨物航空の貨物機が離陸前の状態で機体ロゴとともに写され、精密機器輸送における品質管理と輸送プロセスの可視化を象徴している構図
目次

日本貨物航空株式会社(NCA)が取り組む“輸送品質の見える化”とは

国際物流において自社の精密機器がどのように輸送され、その後空港内でどのような取り扱いがなされているのかご存知だろうか? 現状荷主側ではほとんど把握することができないのが実情ではないだろうか。

荷主企業が求める物流への高品質ニーズは日々高度化、多様化している中、顧客の様々なニーズに対応すべく、本邦唯一の国際線貨物専門航空会社として活躍する日本貨物航空㈱(以下NCA)では「安全はすべてに優先する!」という方針の下、これを実現するために、全社横断的に約2年の歳月をかけて空港内グランドハンドリングの荷扱い品質の徹底的な品質確保を目指して様々な取り組みを行っている。

トラック搬入から航空機搭載までの全10工程

同社は昨年より継続的に取り組んでいる輸送検証、実証実験では超ハイスペック振動衝撃レコーダーを利用し、グランド内における荷扱いの全ての工程を10分割し、さらにそれぞれを(1)慎重、(2)標準、(3)通常の運用では発生し得ないラフな荷扱いの3段階を設定し全30シーンを実際に職員が再現し、その全てを数値でデータ化、映像化することで“輸送品質の見える化”に成功した。

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  • ❶ トラックからの荷下ろし。(フォークリフト)
  • ❷ 荷下ろし後のフォークリフトでの走行および床置き。
  • ❸ PMCパレットへの積み付け。
  • ❹ PMCパレットを積み付け台からドーリーへ移行。
  • ❺ ドーリーで倉庫内から屋外へ搬送。
  • ❻ ドーリー走行中の段差(U字溝)。
  • ❼ ドーリーの発車時、停車時。
  • ❽ PMCパレットをメインデッキローダーへ移行し昇降。
  • ❾ 貨物室内へのULD引き込み。
  • ❿ 貨物室内のULD移送。

振動・衝撃データの取得方法と分析

さらに、衝撃の大きさを示す加速度(G値)の測定だけでなく、フォークリフトやドーリー車の移動や路面の振動までも含めた周波数分析を行い、通常の荷扱いレベルが貨物にどのような影響を与えているのかというところまで徹底的に研究、解析を進めている。

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輸送品質向上に向けた取り組みと技術開発

この実験データを元に同社は専業メーカーと共同で防振パレットの開発に着手し、空港内グランドハンドリングだけでなく、実際の航空機に搭載した実証実験も開始している。特に品質レベルの高い日本国内はもとより、アジア、米国、EUなどの世界各拠点の荷扱いレベルも考慮し更なる輸送品質向上に取り組んでいる。

これにより国際物流における各拠点の振動・衝撃リスクを数値で把握し、防振パレットに技術応用することで、特にデリケートな半導体製造装置や医療装置、プラント機器など総重量数トンに及ぶ超精密機器の輸送を想定したスーパーセンシティブサービスの更なる高度化を目指している。

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空港内荷扱いの実態と課題

輸出メインにしている精密機器や重量物などの装置のメーカーでは、自社の大切な貨物が空港内でどのような振動や衝撃を受けているのか把握しているだろうか?

そもそも空港内ではいったいどんな作業工程があり、どのような荷扱いが行われているのか。また、そうした荷扱いは貨物にどのような影響を与えているのか。

実際荷主は、『まったく把握していない。』『物流会社に預けたあとはブラックボックスになっている。』という企業も少なくないのではないだろうか。

各工程における衝撃値データと解析結果

トラックから搬入~航空機搭載までの全10工程

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  • ❶ トラックから荷降
  • ❷ 荷降後のフォーク走行(&床置き)
  • ❸ PMCパレットへの積付
  • ❹ 積付台からドーリーへ移行
  • ❺ ドーリー倉庫内→外へ
  • ❻ ドーリー段差走行(U字溝)
  • ❼ ドーリー発車停車
  • ❽ メインデッキローダーへ移行&昇降
  • ❾ 貨物室内へのULD引き込み
  • ❿ 貨物室内のULD移送

準備

重量300kgのダミー貨物を製作し、箱の上部、底部の3箇所に振動衝撃レコーダーを搭載して測定。

取得データと解析

各工程の振動・衝撃データを取得し、周波数分析や衝撃値解析を実施。

解析結果から見えた輸送品質改善のポイント

特に大きい衝撃値を記録していたトップ3は以下の3箇所だった。

  • ❷ フォークリフト走行および床置き
  • ❻ ドーリー段差走行
  • ❺ 屋外搬送

いずれも人の操作に依存する工程であり、走行速度や操作の丁寧さによって大きく変動することが確認された。

つまり、現場の教育やルール整備によって輸送品質は大きく改善できることが示された。

まとめ|輸送品質の可視化がもたらす価値

本事例から、輸送品質はブラックボックスではなく、測定・可視化・管理できるものであることが明らかになった。

荷扱い工程の実態を把握し、定量的に管理することで、より高品質な輸送サービスの実現が可能となる。

日本貨物航空株式会社(NCA)

日本貨物航空株式会社

日本で唯一の貨物専門航空会社。輸送品質向上に向けた取り組みを継続的に実施している。

本記事で紹介したような輸送品質の測定・可視化は、特別な企業だけの取り組みではありません。
当社では、精密機器輸送における振動・衝撃の測定や、輸送工程の可視化支援を行っています。

「自社の輸送でどの程度のリスクがあるのか知りたい」
「現場の荷扱い品質を定量的に把握したい」
そのようなご相談からでも問題ありません。

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