「物流」におけるコストと品質 [part2] 品質と効率を向上するためのステップ

2021 7/22
「物流」におけるコストと品質 [part2] 品質と効率を向上するためのステップ

著者: 船井総研ロジ株式会社 ライン統括本部 コンサルティング事業部 部長 渡辺庸介

物流専門のコンサルティングサービスを提供している船井総研ロジ(株)の視点で「物流品質」を向上するための施策として、効果の高い取り組みを紹介させていただきます。 第1回目は『物流品質と効率の関係』をお伝えいたしました。
第2回目は第1回目の実行策として『品質と効率を向上するためのステップ』をお伝えいたします。

船井総研ロジ株式会社 ライン統括本部コンサルティンググループ 副部長 渡辺庸介

我々物流コンサルタントが現場に伺って、品質改善を進めるステップは下記になります。このステップは倉庫内の品質改善であっても、配送であっても同様です。

【 品質改善を進めるステップ 】

1. 業務品質の現状把握

2. 品質問題発生の原因整理

3. 傾向分析

4. 現場実態把握

5. 改善施策検討(P)

6. 改善策の可視化

7. 改善施策の現場説明

8. 改善施策の実行(D)

9. 現場担当者による改善策実行の確認(C)

10. 品質改善の効果測定(C)

11. 継続改善(A)

まずはじめに、品質を改善するにあたって最も重要なのが、

1. 業務品質の現状把握、 2. 品質問題発生の原因整理 です。

読者の皆様の現場では、品質問題を数値管理されていますでしょうか?

クレーム発生は社外に出てしまった品質問題の結果です。
ここで取り上げて頂きたいのは、社外に出る前の『工程内誤作業』の発生件数 です。
現場では「どのような状況が発生しているのか?」「どのような頻度で発生しているのか?」を把握することで、問題発生の原因とその発生件数を数値化できるようになります。そうすると潰し込む対策を検討でき、取り組みの効果も測定できるようになります。

次に「工程内の誤作業発生を数値化するとはどういうことなのか?」というと、倉庫内の工程それぞれで発生する誤作業発生をマニュアルで取るしかありません。例えば、誤ピックの発生は次工程の検品、梱包工程で顕在化します。発見した検品、梱包担当者が誤ピックを記録するのです。記録にも工夫が必要です。

【誤作業発生の記録項目の例】

1. 誤作業の内容 2. 作業担当者名 3. アイテム名 4. 発生した時間 5. 対象の個数

作業中の記録になりますので、現場作業担当者にあまり長い時間のかかる報告は継続されるものになりません。
現場ではチェック程度の報告書類に抑制しておき、報告を受けた管理者が現場にて実態確認します。

管理者は実態確認からその発生要因を見出して、改善策を策定するのです。原因追及するとその傾向は下記によるものがよく見られます。

❶ 問題発生内容の偏り ❷ 作業担当者による偏り ❸ アイテムによる偏り

問題発生の要因を想定して記録する項目を変えることで、真因を追及することが可能になります。何か傾向が見えると、優先順位をつけて発生要因を追究してください。

問題発生の要因は簡単に見出せるものではありません。誤出荷の真因が返品にある場合もあります。
現場の意見も吸い上げながら問題発生の仮説をいくつか挙げて、次々対策を実行してください。取り組みの効果を測定することでその有効性が見えてきます。

まとめ

今回は品質改善実行策についてお伝えしました。
各工程の問題発生の実績をマニュアルで取るという極めて単純な取り組みです。
しかし、この単純なポイントが実行されている現場は非常に少ないというのが現場の実態です。

マニュアルで品質実態を取ることに工数は必要になりますが、品質問題を削減することで掛けた工数以上の効率向上につながります。
少し遠回りと感じられるかもしれませんが、確実に効果の上がる手法です。皆様も是非、現場問題のマニュアルカウントを実施してみてください。

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