株式会社サウンドクルー
スタジオ営業部 石田 裕太さん 堤 達也さん
公開日:2022年6月13日
ショックウォッチといえば、ダンボールや木箱に貼って、荷扱い者に注意を促す…というイメージの方も多いのでは? 実は、輸送中の貨物だけではなく、レンタル機器や高価な備品、倉庫内のハンディ機器に貼って、日常の業務上での破損防止を抑制するタイプもあるんです! その名も『ショックウォッチ ミニクリップタイプ』。ショックウォッチと同じように、衝撃を受けるとインジケーターが赤変、見える位置に貼ることで、機器を操作する人が丁寧に扱うようになるので、機器の破損防止に役立つアイテムです。
今回は、『ショックウォッチ ミニクリップタイプ』を見るのも初めてという、株式会社サウンドクルー スタジオ営業部の石田裕太さん・堤 達也さんに、約1カ月半、ミニクリップを使っていただきました。
ショックウォッチ ミニクリップタイプを触ってみて、どうでしたか?
石田さん もともとショックウォッチもミニクリップも知らなかったので、こんな便利なものがあるんだなというのが最初の印象です。物流の世界では、これが荷物を守るために使われているのかと。
堤さん 想像していたより実物が小さくて、うちで扱っているマイクや機材にも貼りやすいんじゃないかなと思いました。
約1カ月半、実際に使ってみた感想を教えてください。
石田さん とりあえず最初に自分のスマホに貼ってみたんですけど、粘着が強くて剥がれず、少し困ってしまいました…(笑)。そこで高価なマイクには、ドラフトテープ(養生テープ)のうえにミニクリップを貼ることに。ほかにはライブレコーディングに持っていく機材のケースやマイクのケースにも貼り、赤変していないかどうか確かめました。
この一カ月半では赤変はなく、安心しました。自分たちの機器の扱い方に、改めて自信が持てましたね。
お客さまに貸し出す機材には貼られましたか?
石田さん はい。マイクに貼って貸出しをおこないました。どれも赤変せずに無事に返ってきましたよ。
ただ、まだ実験段階でしたのでミニクリップを会社全体の取り組みとして周知しておらず、ミニクリップがどういうものであるかということを、私たちのほうから直接お客さまに説明することができなかったんですね。お客さまからしてみれば、「なにか貼ってあるなぁ」という状態。
物流業界であれば、「これに衝撃を与えたら赤変するもの」という認識があると思うんですけど、音楽業界ではまだ一般的ではないので、今後はきちんとお客さまに伝えるシステムをつくって、機器の破損抑止にはつなげていきたいと思います。
これまで、楽器レンタル時に破損トラブルはありましたか?
石田さん ライブやレコーディングで使われる『コンデンサーマイク』は、年に数回、へこみがついて返ってくることがあります。そういう場合は事実確認をして、「お客さまのほうに非がありそうだな」となったときには、修理代を請求しますが、責任の所在がわからなくなることもあります。
堤さん レンタルに出す前には、必ず問題がないかどうかチェックしてお客さまにお渡しし、戻ってきたときにも再度チェックをしているので、なにかあるとすれば、輸送中か、お客さまの使用方法か…というところになるんですけどね。
石田さん コンデンサーマイクの他に、うちはビンテージの『真空管マイク』という高価でデリケートなマイクのレンタルもおこなっています。真空管マイクは、音楽業界全体で“財産”という意識がエンジニアにあるので、レンタルに関してはとても慎重になります。いままで取引の実績がある人など、信用できる方にしかお貸出ししていないんです。初めてで個人の方となると、貸出前に補償金をいただくというケースもあります。
そういうシチュエーションで、ミニクリップを貼っておけば破損の抑止力になるので、貸し出しがよりスムーズにできるかもしれませんね。そういった可能性もある商品だなと感じました。
マイクのほかに、どんなものに使えそうだなと感じましたか?
石田さん 弊社の事業は楽器レンタルが主で、自社トラックで運搬をおこなっています。とくに楽器ケースは、トラック内で動かないように押さえつけたり、積み下ろしすることが多かったりするので、衝撃が加わる可能性が高いと思います。ミニクリップは小さいですが、きちんと目につくところに貼っておけば、運搬中や積み下ろしの際に、運ぶ人が意識してより丁寧に扱うようになります。なので、楽器ケース全般に貼るのも有用なのではと考えています。
放送局では、ミニクリップを保管用のテープの箱に貼っているところもあるんですよ。
石田さん なるほど、それはありですね。弊社の場合だと、ハードディスク。
堤さん ライブレコーディングだと、お客さまにその日のうちにデータを納品することも多いのですが、なにかあったときのために、こちらで一定期間バックアップも取って管理することもあります。お客さまの大切な音源を守るために、ハードディスクにミニクリップを貼っておくのもいいですね。お客さまに信頼していただくことも、会社のブランド価値につながりますし。
今後も使い続けていきたいと思いますか?
石田さん はい。お客さまの楽器レンタルで使うには、まだ少し説明方法を考えなければいけませんが、まずは弊社のスタッフ内で、丁寧に扱うことを再認識させるためにはとても有効だと思います。
お話しているうちにいろんな可能性が見えてきたので、これからもぜひ使っていきたいです。
プロミュージシャンや一流アーティスト向けの楽器レンタル、アーティストのツアーに同行して楽器まわりのケアをするローディーの派遣を主軸に、楽器輸送や音響・映像制作などをおこなっている。さらに、ライブ以外にもレコーディング・リハーサル環境も重視し、スタジオ業務も開設。メンテナンスの整った楽器貸し出しサービスが人気。
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